2012年度流通BMS普及推進説明会 in 東京  -標準外実例の解説と標準採用の効果-

2013.2.15

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 流通BMSの普及につれてクローズアップされつつある「標準外利用」問題。流通BMSの業務プロセスを利用していても、標準仕様の内容に沿わない標準外利用が増えると、小売側、卸・メーカー側の双方にとって不利益が生じかねない。そこで、今年1月24日に開催された流通BMS普及推進説明会では、流通BMS協議会が、標準外利用の状況と実際の実例を紹介。同時に、生活用品メーカーの花王グループと食品卸の伊藤忠食品が、それぞれの流通BMSの導入状況と標準外利用の実態について明らかにした。

調査で判明。「運用ルールがない」「意図的な」標準外利用

 導入企業が小売業で135社、卸・メーカーで5200社を突破した流通BMS(2012年12月現在)。普及が進むにつれて、小売業と卸・メーカーとの間で標準外利用の課題が浮上してきた。特に小売側で標準外利用が増えると、卸・メーカーが小売別の仕様となってしまうため、流通BMSの導入・運用に対する負担増が懸念される。流通BMS協議会が11年度の導入実態調査での指摘を基に追加で実態を調査したところ、標準外利用には「標準的な運用ルールがないもの」と、標準で決められているにもかかわらず「意図的に標準外の使い方をしているもの」の2種類があることが分かった。

 

 そこで現在、標準的な運用ルールがないケースについては、卸の業界団体が標準ルールの必要性について議論を進めている。一方、意図的に標準外の使い方をしているケースについては、継続して調査を実施。小売、卸・メーカーの認識不足によるものかどうかなどを改めて判断している状況だという。

 

 また協議会では12年度、標準外利用の調査・分析と対応策を検討することを目的に、支援会員の有識者によるタスクチームを編成。卸・メーカーへの調査を通して、現状の把握に努めている。さらに同協議会のホームページに「標準外利用投書箱」を設置し、積極的な情報提供を求めていることを明らかにした。

 

 今回の説明会では、今まで寄せられた標準外利用事例の中から、以下の9つを代表的な事例として紹介し、注意を呼びかけた。そして最後に「個々の企業によってすぐに対応できない事情があるなら、今すぐにとは言わないものの、小売と卸・メーカーの双方が流通BMSのメリットを早期に享受するためにも、既存システムの拡張や改修のタイミングを見て速やかに改めてほしい」と訴えた。

 

事例1 「自由使用欄」を利用したシステム制御

「自由使用欄」「自由使用欄半角カナ」「ラベル自由使用欄半角カナ」にシステムの処理が発生する内容がセットされているケース。卸・メーカーは、取引内容に対して個別の判断を強いられる。

 

事例2 「直接納品先コード」を納品先に合わせて変更

「直接納品先コード」に商談時に定めた納品先を入れず、小売の都合に合わせて変更してしまうケース。卸・メーカーは、手作業で変更しなければならない。

 

事例3 「取引付属番号」に「取引番号(発注・返品)」をセット

「直接納品先コード」に商談時に定めた納品先を入れず、小売の都合に合わせて変更するケース。卸・メーカーで再セットが必要となる。

 

事例4 欠品レコードの受信拒否

小売から注文を受けた卸・メーカーが、欠品レコードを送信すると、小売で受信エラーとなるケース。

 

事例5 「出荷梱包」のまとめ返信

小売からの発注情報が別々であるにもかかわらず、卸・メーカーが同一商品、同一納品先、同一納品日で受注した情報をまとめて返信してしまうケース。

 

事例6 「ITFコード」の半角スペース

ケース納品でない場合、小売が卸・メーカーに「ITFコード(集合梱包GTIN)」を標準仕様にない半角スペースで埋めることを指示するケース。

 

事例7 「最終納品先コード」の目的外利用

「最終納品先コード」に、小売が管理する「店舗コード」や「売場担当者コード」が入っているケース。

 

事例8 未使用の項目のXMLタグ

未使用の項目のXMLタグを入れたり削除したりすることでエラーになるケース。

 

事例9 商品区分の値を変更

「商品区分」のセット値を、卸・メーカーが「取引付属番号」を判断して勝手に変更してしまうケース。

 

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