【日立製作所】 第4弾 : 共同実証などの経験とノウハウに基づく日立トータルEDIソリューション「REDISuite」

2011.2.01

株式会社日立製作所
産業・流通システム事業部
流通システム本部
第二システム部
主任技師

篠崎友治 氏

篠崎友治 氏

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 流通業界では、新しいEDI(電子データ交換)規格である「流通ビジネスメッセージ標準(流通BMS)」の普及が本格化している。2010年以降は、流通BMS導入の効果が明らかになってきたことで、中小規模の小売業、卸売業でも確実に導入が広がり始めた。

 流通BMSの普及の現状と流通BMS導入に豊富な実績を持つ日立製作所の取り組みを同社産業・流通システム事業部流通システム本部第二システム部主任技師篠崎友治氏に聞いた。

中小企業でも流通BMSの導入が増加傾向に

 流通業界ではここ数年、急激な市場構造の変化に対応するため、業界全体で商品開発や物流、販売などの効率改善に取り組み、部分最適から全体最適を目指す動きが本格化しています。その代表例となるのが、かつては競争領域として考えられていたEDIを標準化する流通BMSの策定です。2007年にはスーパー業界が先行的に導入を開始したほか、百貨店やチェーンドラッグストア、ホームセンターの各業界も既に共同実証を終了しており、幅広い業種での流通BMSへの移行が着実に進展しています。

 

 これまで流通BMSは、大手の小売業、卸売業を中心に普及が進む一方で、中小企業では検討は始めたものの導入にはなかなか踏み切れず、他社の動向を見守るケースが少なくありませんでした。しかし、各種業界団体や一般財団法人流通システム開発センターなどによる継続的な啓発・普及活動に加え、流通BMSの適用による受注データ受信時間の大幅な短縮や、標準フォーマットによる個別対応コストの削減、伝票レス化による紙と人件費の低減など、抜本的な業務改革にもつながる成功事例が明らかになってきたことで、10年からは中小規模の小売業、卸売業における導入数も確実に増加し始めてきました。10年7月に、流通5団体※1と日立製作所が共同で主催した流通BMS普及説明会で行ったアンケート結果でも、導入を前向きに検討されている企業が多く、この潮流をしっかりと裏付けています。

 

※1 日本チェーンストア協会、日本スーパーマーケット協会、日本セルフ・サービス協会、
オール日本スーパーマーケット協会、日本ボランタリー・チェーン協会の5団体

 

流通BMSに向けた日立の取り組み

 日立は、流通BMSの検討がスタートした03年度から経済産業省事業※2に参画し、メッセージの策定から共同実証まで積極的に取り組んできました。06年度からの3カ年で行われた流通システム標準化事業では、共同実証に参加した各企業のサポートや標準化仕様の見直しに深くかかわることで流通BMSの先行的なノウハウを蓄積。また、アパレル・生鮮などへの適用商材の拡大や、百貨店・チェーンドラッグストア・ホームセンター業界といった適用業種の拡大、ならびに流通BMSVer.1.3策定後の「効果の見える化」と「付加価値創出」に向けた効果算定事業にも参画するなど、IT(情報技術)ベンダーとしての啓発・普及活動を推進してきました。

 

 これらの活動から得られたシステム技術や運用ノウハウをもとに開発したのが、日立流通EDIシステム「HITREDI」を中核とした日立トータルEDIソリューション「REDISuite」です。本ソリューションは、お客さま企業の規模や運用ニーズに合わせ、大規模システムからクライアントモデル、SaaS(ソフトウエア ・アズ・ア・サービス)といった各種形態に対応し、流通BMSシステムのコンサルテーションからシステム構築までをトータルにサポート。またEDIの領域にとどまらず、店舗システムや倉庫管理システム、基幹システムとの連携で、流通BMSの効果をサプライチェーン全体の中で最大化させるソリューションをワンストップで実現できるのも、幅広い業務に精通し、ハードウエアとソフトウエア双方を自社開発している日立ならではの大きな強みといえます。

 

※2 2003年度~2005年度:流通サプライチェーン全体最適化促進事業
2006年度~2008年度:流通システム標準化事業