【日立システムズ】 第7弾 : SaaS型EDIシステムの導入で運用効率の向上と事業継続性の確保を実現

2012.1.06

ヘインズブランズ ジャパン株式会社
インフォメーションテクノロジー部

今村敏英 氏

今村敏英 氏

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 アパレルブランドの「Hanes(ヘインズ)」と「Champion(チャンピオン)」などの商品企画・製造・販売を行うヘインズブランズ ジャパン株式会社。卸売業として量販店や百貨店などに商品を供給する同社は、得意先からの要請に応じて流通BMSの導入を検討。システム基盤に日立システムズの流通BMS対応EDIソリューション「REDISuite(レディスイート)卸向けSaaS」を採用し、2011年10月より大手百貨店とのデータ交換を始めている。SaaS型のEDIシステムによって同社はシステム運用負荷の軽減を実現するとともに、事業継続性の確保に成功した。導入の経緯を同社インフォメーションテクノロジー部の今村敏英氏に聞いた。

運用効率の向上を目指し個社対応の既存システムを流通BMSに統合

ヘインズブランズ ジャパン株式会社 インフォメーションテクノロジー部 今村敏英 氏

 アメリカに本拠を置く世界的なアパレルメーカー「ヘインズブランズインク」の日本法人として1992年に設立されたヘインズブランズ ジャパン。カジュアルブランドのHanes(ヘインズ)や、スポーツカジュアルブランドのChampion(チャンピオン)の販売事業を拡大する一方、1999年には米国ラルフローレン社とライセンス契約を結び、同社のメンズアンダーウェアやパジャマなどの製造販売を展開している。さらに2003年から2004年にかけてはレディースインナーウェアブランドのPlaytex(プレイテックス)やWonderbra(ワンダーブラ)を新規導入し、積極的な事業戦略を進めてきた。

 

 商品の販売ルートは、百貨店から大手スーパー、量販店、ジーンズカジュアルショップ、ディスカウントストア、専門店、セレクトショップ、ネットショップ、カタログ通販、TV通販まで多岐に渡る。そのため同社では約50社ある得意先に応じたEDIシステムを個々に構築し、個別仕様でデータ交換を行ってきた。しかし、得意先ごとにネットワークもシステム環境もデータ形式もすべて異なることから、システム部門にかかる運用負荷は少なくない。インフォメーションテクノロジー部の今村敏英氏は既存のEDI環境について次のように語る。

 

 「通信手順をひとつ取っても、JCAから全銀TCP/IP、専用FTP、パッケージを使ったHTTPS、Web-EDIなど複数に分かれています。システムが異なれば、データの中身もそれぞれ異なるのは当然で、トラブルが生じるとシステム部門は問題を一つ一つ確認しながらつぶしていかなければなりません。可能な限り運用を自動化することで負荷の軽減に努めてはいるものの、運用人員が少ない中では限界が生じていました」

 

 こうした課題が顕在化する中、2009年前後から流通業界全体で流通BMSの導入機運が高まり、同社にも対応が求められるようになる。
 「小売業の取引先説明会などに参加して調査を進めていくと、流通BMSはシステムの標準化や運用業務の省力化につながることが理解できました。そこで、得意先のひとつである大手百貨店が流通BMSに切り替えるタイミングに合わせて、新たなEDIシステムを導入することにしました」

 

サービス利用型の「REDISuite卸向けSaaS」で事業継続性を確保

 EDIシステムの選定にあたり、ヘインズブランズ ジャパンが重視したポイントは運用業務の省力化と、事業継続性の確保の2点だ。その結果、システムは自社導入型でなく、外部のサービスを利用するSaaS型に決定し、複数候補の中から日立システムズの流通BMS対応EDIソリューション「REDISuite卸向けSaaS」を採用した。

 

 「得意先に商品を安定供給するためには、事業継続性の確保は欠かせません。システムが停止したり、ネットワークが切断したりしてしまうと、得意先の発注データを受けられず、お客さまに迷惑をかけてしまうことになります。そのためにはシステムの二重化が必須ですが、全ネットワーク環境の二重化まではコストの問題もあり難しい状況です。限られたコストの中で事業継続性の確保を検討する過程において、日立システムズから提案を受けたのがSaaS型のEDIシステムでした。その中で、イニシャルコストやランニングコストを抑えられることも評価のポイントとなり、採用を決定しました」(今村氏)

 

 2011年4月から新EDIシステムの導入に取り組んだ同社は、1社目となる大手百貨店との取り引きを2011年10月から開始。現在は商品マスター、納品提案、発注、入荷予定、検品受領の5メッセージをデータ交換している。

 

 導入のポイントについて今村氏はデータのフォーマットを流通BMSのルールに合わせるマッピング作業をあげた。
 「ルールに合わせる細かい作業で苦労しましたが、問題の切り分けに関しても日立システムズのエンジニアから指導を受けながら進めた結果、無事難局を乗り切ることができました。共同で作業を進めたことで、流通BMSに対する理解が進んだことも確かです」